育児休業給付金の条件について。正しい理解をもって申請を

仕事をしていたママやパパに子どもができたとき、まず不安要素として挙がるのが金銭面。出産育児によりお金がかかる中、会社からの給与が途絶えてしまうと生活が苦しくなるのではと心配な方も多いのでは。そんなときに大きな助けとなるのが育児休業給付金です。

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育児休業給付金を受け取れる条件について

子どもの年齢や人数での条件

育児休業給付金とは、働く女性が妊娠、出産をした際に生活をサポートしてくれる制度です。 男女ともに出産した子どもが1歳になるまで育児休暇を取得することができますが、その間就業先から給与は支払われない就業先が多いため、収入が減り経済的に生活ダメージを受けてしまいます。 そんなときに出産した子どもが1歳になるまで、両親が取得する場合はパパ・ママ育休プラスと呼ばれ、1歳2ヶ月まで育児休暇を取ることが可能です。 特例として子どもを保育園に入れたくても保育園が見つからない、配偶者が死亡、または病気やケガなどをしてしまい収入がなくなるなどの場合は、子どもが1歳半になるまで育休期間を延長することができます。 また、父母1人ずつが取得できる期間の上限は、父親は1年間、母親は出産日・ 産後休業期間を含む1年間と定められています。 収入がなくなることにより子どもをつくることを諦めてしまう方や、出産、育児後も仕事に復帰したいと思っている女性が増えている中、仕事をしていた方が子どもを迎えるにあたって強い味方ですね。

受給者の働き方に対しての条件

育児休暇と聞くと、正社員のみ対象だと思われている方も多く、妊娠を機に退職してしまったり、出産間近まで働いていたものの、育児休暇を取らずに退職してしまう方も多いようです。 ですが、正社員でなくてもパートや契約社員、派遣社員の方でも条件を満たしていれば受給することが可能です。

受け取れる時期や貰える期間の条件

女性の場合は出産後56日間は産後休暇となり、その後が育児休業となります。産後休暇中は育児休業給付金の支給対象期間ではありません。 そのため育児休業給付金の対象期間は産後56日目以降となります。通常の場合2ヶ月分がまとめて支払われるので、初めて育児休業給付金が支払われるのは出産から4ヶ月も先になります。 就業先に申請を任せる場合は勤務先の申請手続きが遅れてしまうと、その分初回の支給日も遅くなってしまうので注意が必要です。 男性の場合は産後休暇がありませんので出産後すぐに育児休暇となります。また、通常支払われるのは2ヶ月ごとに2ヶ月分となりますが、本人が希望すれば1ヶ月ごとでの支給も可能です。

2017年に改正された新たな条件

2017年1月1日から育児休業給付金について新たな以下の条件が施行されました。

育児休業給付金を受け取れる条件

2016年までは子が1歳になった後も雇用の見込みがあることが条件の一つでしたが、2017年からは子が1歳半になるまでの間に雇用契約がなくなることが明らかでないことに緩和されました。

育児休業等の対象となる子

2016年までは法律上の親子関係がある実子、または養子とされていましたが、2017年からは特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子等も新たな対象として追記されました。

マタハラ・パワハラなどの防止措置の新設

2016年までは事業主による妊娠、出産、育児休業、介護休業等を理由とする不利益取扱いは禁止とされていましたが、2017年からは上記に加え、上司、同僚からのマタハラやパタハラなどを防止する措置を講じることを事業主へ新たに義務付け。 また、派遣労働者の派遣先にも妊娠、出産、育児休業、介護休業等を理由とする不利益取扱いは禁止とし、妊娠、出産、育児休業、介護休業等を理由とする嫌がらせなどの防止措置の義務付けを新たに追加しました。 育児休暇など出産、育児に関する決まりは少子化などの問題もあり年々変化が見られるので2人目以降出産する方は特に1人目の時と異なっている場合があるので常に新たな情報を得ることも大切です。

育児休業給付金の受給資格がない人

条件を満たさない働き方の人

育児休業給付金は働いている全ての方が取得できるわけではありません。受給できる条件を満たしていることが絶対となり、育児休業給付金をもらえないのは以下の方となります。

雇用保険に未加入である

育児休業給付金は雇用保険から支払われるので雇用保険に加入していないと支払われません。そのため専業主婦、または専業主夫、自営業の方は該当しません。 雇用保険に加入しているかどうかは、給与明細を見て雇用保険料を支払っているかどうかで確認することができます。 雇用保険は労働者を1名以上雇用する事業は、農林水産事業などの一部を除き、雇用保険の加入義務があります。就業先がきちんと加入しているかどうか事前に確認しましょう。もし雇用保険加入が義務付けられている就業先にもかかわらず雇用保険料が引かれていない場合は雇用保険に加入されていないので就業先に確認が大切です。

育児休暇を取得せずに退職する

育児休業給付金は育児休暇を取ることにより給付されるので、妊娠がわかった時点で退職をしてしまったり、育児休暇取得前に退職をしてしまうと対象外となってしまいます。

育休取得時に1年以内に退職することが決まっている

育児休暇取得の条件として育児休暇後に職場復帰すること、という条件もあげられるので育児休暇取得時、1年以内に退職することが決まっている方は対象外です。

1週間に出勤日数が2日以下である

休業開始前の2年間の内に1ヶ月に11日以上働いた月が12ヶ月以上あることも条件となります。その出勤日数を下回ってしまうと受給することができません。 病気や怪我で入院したり、妊娠後につわりや切迫流産などで入院した場合などは対象外になってしまっていないか確認しましょう。

育休期間に給与が80%以上支払われる

育児休暇中にも在宅勤務などで給与が80%以上支払われる場合も対象外となります。

申請期限が過ぎている人

育児休業給付金の申請には期限があり、申請期限をすぎてしまうと他の条件と同じく給付対象外となってしまいます。

受給資格確認手続きの申請期限

育児休業開始日翌日から10日以内。以下の支給申請手続きを事業主が行うときは、初回の支給申請書も同時に行うことが可能です。その場合は育児休業開始日から4ヶ月を後の月末までが期限となります。

支給申請手続きの申請期限

初回支給申請は、支給対象期間の初日から起算して4ヶ月を経過する月の月末まで。 申請期限切れははこちらの注意により防ぐことができるので会社が申請してくれる場合も申請済みかどうかきちんと確認するようにすると安心ですね。

育児休業給付金の計算や申請方法

給付金の計算の仕方

給付金は全員統一ではなく、育児休暇に入る前の給与によって異なります。定めとしては育児休暇開始から180日目までは給与の67%、育児休業開始から181日目以降は給与の50%とされています。 給与というのは育児休業より前の6ヶ月間の平均の月給金額を指します。その際、残業を行っていた方は残業代も含まれての金額となります。 例として育児旧教開始から6ヶ月間、平均月給金額が20万円の場合は67%の13万4,000円、その後の4ヶ月間は50%となるので平均月給金額が20万円の場合は50%の10万円が月支給額となり、子どもが1歳になるまで受給した場合は計120万4,000円が支給されます。 支給額には上限額とか減額があり、上限額は424,500円、下限額は68,700円と決められています。 また、育児休業中は育児休業給付金が付与されるだけでなく、各保険料なども申請により免除されます。

健康保険料、厚生年金保険料

産前産後休業中、育児休業中は申し出により支払いが免除されます

雇用保険料

産前産後休業中、育児休業中、介護休業中に勤務先から給与が支給されない場合は、保険料の支払い負担はありません。

所得税及び復興特別所得税

育児休業給付、介護休業給付は非課税ですので、この給付から所得税及び復興特別所得税は、差し引かれません。

住民税

住民税は前年の収入により今年度の税額が決定されるので、育児休業中も支払う必要があります。ただし、育児休業給付金は非課税ですので、次年度の住民税の決定を行う上の収入には算定されません。

財形非課税貯蓄

3歳までの子について長期の育児育休業等を取得する場合、所定の手続きにより、引き続き利子等に対する非課税措置を受けることができます。 詳細はこちら

申請書の書き方

育児休業給付金の受給条件は上記で述べたとおりですが、受け取る際には ☑育児休業期間中の月額給与支払が育児休業開始前の8割 ☑1ヶ月の出勤日数が10日以下 であることが更に条件となります。また、申請書には就業先の出勤簿、賃金台帳、なければそれに代わり内容を証明できるもの。育児休業給付金を受け取る際の口座通帳の写し、母子手帳の写しが添付書類として必要になります。 申請する際に記入する主な内容として以下があります。

被保険者証記載の保険者番号と事業所番号

被保険者証を忘れずに持参し、間違えのないようにしっかり記入しましょう。

支給単位期間

支給単位期間の記入欄はその1とその2に分かれています。その1は初月の初日から末日までの期日を記入し、支給単位期間その2の初日はその1の次の月の応当日を記入します。

支払われた賃金額

支給単位期間に賃金が支払われた場合も、育児休業期間外の賃金であれば記入する必要はありません。また、育児休業給付金の申請は電子申請を行うことも可能ですが、その際は電子証明書が別途必要となります。 自身で申請を行う際や初めての申請の場合は、特に申請書に不備が無いか心配になるかと思いますが、もし不備があると提出し直しになってしまいます。 その場合は期限を過ぎてしまうと受給資格を失ってしまうのでハローワークに置いてある見本を参考にし、心配な場合は会社に相談をしたり、期限に余裕を持って申請をしましょう。

育児休業給付金の申請先

育児休業の申請方法は就業先により異なります。多くの場合は就業先が申請してくれますが、もし自身で申請する場合提出先は管轄のハローワークです。ハローワークに申請書類を提出し申請します。 ハローワークに申請することで手続きを一度に行うことができます。申請時は出勤簿、賃金台帳、母子健康手帳などが必要になるので、事前の準備が必要です。

お子さんが2人目以降の申請について

育児休業給付金は原則、子1人につき1回受けることができます。もし育児休業の期間の間に第2子の妊娠がわかり、続けて出産することになった場合、育児休業は最大で4年間までの期間延長が可能となります。 続けて育児休暇を取得することで復帰までの期間が長くなってしまいますが、1人目のときと同様育児休暇後に職場復帰することが決まっていれば問題なく取得することが可能です。 詳細はこちら

理解して育児休業給付金を申請しよう

仕事をしていたママやパパにとって妊娠出産、育児により仕事をお休みすることで収入が減り、経済的に負担がかかると精神面でもダメージを受けてしまいます。育児休業給付金制度を受けることでそんな経済的負担を減らし日々のストレスを少しでも軽減することが可能に。せっかくの新しい生活、少しでもストレスを減らしたいですよね。制度をしっかり理解しサポートを受け、家族が増えた喜びにあふれた余裕のある生活を送りましょう。