母子家庭の手当はいくらもらえるの?年収や子どもの人数でも違いが

本来であれば、両親がきちんと揃った状態で子どもを育てていくのが理想ですが、離婚などさまざまな理由で、片親だけで子育をしなくてはいけない家庭もたくさんあります。そういった家庭に欠かせない手当について、知っておくべきことをみていきましょう。

保険の無料相談実施中!
保険は貯蓄!です。お金のプロの公認会計士・税理士が運営する安心の保険代理店です。
保険をキチンと見直せば、お金をたくさん増やすことできます。
ご相談は無料ですので、お気軽に エクセライク保険㈱ までお問い合わせください。
✆ 03-5928-0097 メールでのご相談

 

母子手当について

18歳までの子どもを1人で育てている人に支給される

子どもを女手ひとつで育てている母親にとって、母子手当に関する知識を得ることは、必要不可欠です。シングルマザーになる原因は、夫との死別や離婚、未婚などさまざまですが、その割合は死別が約7%と少なく、離婚が80%、そして未婚が約12%となっています。 母子手当は、別名「児童扶養手当」とも呼ばれているもので、18歳までの子どもを1人で育てている人を対象に支給されます。子どもに精神的、あるいは身体的な障害がある場合には、子どもが20歳になるまでもらえる「特別児童扶養手当」というものもあります。 日本全国で母子手当を受けている家庭の数は、146万1000世帯といわれています。このうち、母子世帯は123万8000世帯、父子世帯は22万3000世帯。児童扶養手当というと、私たちはすぐに母子家庭をイメージしてしまいますが、父子家庭も同等に手当を受ける権利があります。  

母子手当はいくら貰えるの

年収によって計算される

母子手当は、いったいいくらもらえるのかが気になるところですが、年収によって細かく基準が決められていますので、手当の申請を考えている人は参考にしてみてください。 まず、所得が57万円までの場合であれば、全額の42,290円(子どもが2人なら52,280円、3人なら58,270円、いずれも全額)をもらうことができます。ちなみにここでいう「所得」とは、給与収入から給与所得控除等を差し引いた金額のことです。 収入が95万円までなら35,180円(2人52,280円、3人58,270円)、133万円までなら28,090円(2人44,070円、3人58,270円)、そして192万円までの場合で17,070円(2人31,360円、3人44,500円)が、支給される金額となっています。

扶養している子どもの人数

母子手当(児童扶養手当)は、年収が上がるにつれて支給額が小さくなります。年収いくらまでがリミットになっているかというと、養う子どもが1人だけの場合には、年収が230万円までで最低額の9,980円をもらうことができますが、それ以上の年収があると手当はもらえません。ただし子どもが2人いる人であれば、年収が268万円まで最低額の14,980円をもらうことができます。 さらに養育しなければならない子どもが、3人いる片親の場合であれば、年収306万円まで最低額の17,980円が支給されます。計算方法は年収だけではなく、子どもの人数によっても変わってきますので、こうした部分も知っておきたいです。 子ども3人までは、特殊な算出法によって金額が決められますが、4人以降は1人につき3,000円がプラスされていきます。  

母子手当はいつ貰えるの

4・8・12月に4ヶ月分まとめて貰える

母子手当は、毎月支給されるというわけではありません。支給月は4月と8月、12月の年3回と決まっており、支給日は該当月の11日です。よって、4月11日にもらえるのが12・1・2・3月分、8月11日にもらえるのが4・5・6・7月分、12月11日にもらえるのが8・9・10・11月分ということになります。 配偶者の離婚届や死亡届を出したからといって、自動的に母子手当がもらえるようになるわけではありません。自動扶養手当の申請をするのに何日かかかりますし、手当を申請した月の翌月から金額が計算されることになりますので、たとえば経済的に非常に苦しい上に、離婚して単身で子どもを育てなければならないお母さんなどは、申請をできるだけ早く行なうことをおすすめします。 離婚届を受理したことを証明する「離婚届受理証明書」というものを交付してもらえば、離婚届を出した当日に、児童扶養手当や母子医療の申請をすることができます。「離婚届受理証明書」の交付手数料は、350円となっています。  

母子手当が支給されない条件

同居している家族に一定の収入がある

母子手当は、収入の少ないシングルマザーなら、誰でももらえるというわけではありません。収入の少ないシングルマザーで、子どもとの2人暮らしとなると、家賃などを払っていくことは大変なので、親や兄弟、祖父母と同居するというケースはよくあるものです。しかし、これらの同居家族の中に、所得制限限度額を越えた所得を得ている人がいた場合には、手当をもらうことができませんので注意が必要です。 実家とは、一応別棟になっているという場合でも、手当を打ち切られることがありますので、たとえばガス代や電気代はシングルマザーの名義で、実家とは分けて支払うなどといった工夫が必要です。 ただし、収入が国民年金だけの祖父母(または祖父のみ、祖母のみ)と同居している場合には、祖父母を扶養家族にしてしまえば、母子手当をストップされてしまう危惧はありません。どういう方法を取れば手当を多くもらえるかは、居住する地方自治体で確認してみるとよいでしょう。

養育費での収入が多い人

母子手当は所得制限がありますが、シングルマザーにたとえ所得が一銭もなくても、養育費をたくさんもらっていると、手当がもらえないこともありますので、あらかじめ調べておきたいものです。 まず、養育費というのは、所得とみなされることは知っておいた方がいいと思います。離婚した元配偶者からもらっている養育費のうち、その8割が収入として計算されます。したがって、養育費をあまりにたくさんもらっている場合には、母子手当がゼロということにもなりかねませんので、その辺りを考慮しておいた方がいいでしょう。 また、元配偶者からもらうお金を「養育費」の名目ではなくて、「慰謝料」の名目で払ってもらうという取り決めをしておけば、母子手当の審査では収入とはみなされないため、トラブルになりません。お役所の手続きというのは、こういうちょっとした配慮で、待遇がぜんぜん違ってくるものなので、いろいろ知識を仕入れておけば、損をすることはないでしょう。

児童養護施設で子どもが生活している人

たとえ養育費をもらっておらず、収入が低くて母子手当をもらえる条件が整っていたとしても、子どもを児童養護施設に預けてしまった場合には、手当をもらうことができません。手当として受け取るお金は、児童養護施設に支給されることになります。 施設に自分の子どもを預けることは、何となく不安だという人もいるかもしれませんが、児童養護施設には子どもを養育するプロが揃っています。ただ単に衣食住をサポートするばかりではなく、進学や就職までサポートしてくれますので、安心して子どもを預けることができます。 児童養護施設に子どもを預けようかと考えている人は、まず児童相談所に行ってみることをおすすめします。実際に施設に入所させるためには、児童福祉司が書類をアレンジすることになりますが、いきなり児童養護施設に入る前に、一時保護所で子どもを保護するケースもあります。 少し無理をしてでも家庭で自分で子どもを育てるか、児童養護施設に預けた方がいいかについては、一人で悩まずに、友人や家族に相談することがいちばんでしょう。  

母子手当は再婚したらいつまで貰えるの

入籍した前の月まで貰える

母子手当は、基本的にシングルマザーを応援するためのものなので、子連れで再婚をする際には、もちろん手当の支給が打ち切られます。現在もらっている母子手当が、いつまでもらえるのかというと、正式に入籍した月の前月までとなります。 ただし、再婚して婚姻届を出したからといって、自動的に母子手当が打ち切られるわけではなく、「資格消失届」を出す必要があります。この届けを出しておかないと、不正受給になってしまうので気をつけなければなりません。 正式に入籍して再婚をせず、ただ単に内縁関係で同棲している場合にも、不正受給とみなされて、手当の返還請求をされることもあります。たとえ同棲している相手に経済的に頼っていなくても、不快な思いをする可能性もあるということは、覚えておいた方がいいでしょう。  

母子手当は生活を援助してくれる心強い味方

母子手当は、苦労の多いシングルマザーの生活を援助してくれる心強い味方。このほかにも「児童手当」など、さまざまな援助がありますので、賢く利用したいものです。 児童手当は0歳から3歳未満なら、月15,000円、3歳から小学校修了前の場合で月10,000円(第3子以降は月15,000円)、そして中学生は月10,000円の支給金を受けることができます。「児童育成手当」もぜひ活用したい制度です。