年金受給時には所得税がかかる?申告漏れで税額が変わってしまいます

年金には公的年金と個人年金があります。公的年金は必ず加入するもので、個人年金の加入は自由です。いずれも、年金受給の際は、所得税がかかる場合があります。正しく申告しないと、税金を多めに支払わないといけないため、正しい申告をしましょう。

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年金の種類

すべての人が加入する国民年金

公的年金の種類には、国民年金、厚生年金、共済年金といった種類があります。よく年金は、建物に例えられていて、国民年金は1階の基礎部分の役割をもっています。 日本に住んでいる20歳から60歳未満のすべての人が加入します。この国民年金にも種類があり、第1号、第2号、第3号と分けられます。自営業や、学生、厚生年金に加入していないフリーターなどが第1号に加入、毎月16,490円(平成29年度)支払いになっています。 第1号は20歳から59歳まで支払い続けた場合、基礎年金分として、満額で月に65,000円が受給されます。支払った月数が少なかったりすると、受給金額が減額することや、最悪受給されない場合があります。ほかにも遺族年金や障害年金といったものも受給できなくなってしまうため、支払いが厳しい場合などは自治体に相談しましょう。免除や猶予といった対応をとってくれます。 第2号は、会社員や公務員(厚生年金や共済年金を支払っている人)、第3号は専業主婦などと分けられています。第3号は、第2号の厚生年金で負担しています。第3号の将来の需給額は基礎年金分のみとなります。

サラリーマンが加入する厚生年金

厚生年金は会社員が加入する年金です。年金の種類のうち、第2号に分類されます。加入する時期は会社務めしている期間になるため、定まった期間はありません。18歳から働いている場合は18歳から支払うことになり、定年退職まで支払うことになります。 厚生年金の支払額は収入の金額によって変わり、月給の18.3%を負担します。そのうちの半分は会社が負担します。支払う金額が収入によって違うため、将来受給される金額も変わります。この厚生年金の受給額の違いによって、将来の年金生活を左右するといっても過言ではありません。 厚生年金は、建物でいう2階部分になります。年金受給額は、先ほどの基礎年金にプラスして厚生年金の分も支払われます。

公務員が加入する共済年金

公務員や私立学校の先生などが加入しているのが共済年金です。厚生年金と同じような役割をしていて、将来基礎年金の受給にプラスして支払われます。共済年金も支払った金額に合わせて、将来受給できる金額が変わってきます。 以前は、共済年金には「職域加算」というのがあり、基礎年金、共済年金、職域加算の年金の3階部分まで支払われていました。しかし、平成27年10月から厚生年金との格差是正のため厚生年金に一元化され、3階部分といわれたところは、自分でプラスしてお金を支払わなければ、受給できないシステムに変わりました。 今加入している公的年金にプラスして、2階部分、3階部分を作るために個人で加入する個人年金(生命保険会社などで販売しています)や、個人型確定拠出年金などに加入することもできます。しかし、年金受給時は雑所得となるため、所得税がかかります。

年金の所得税が免除される場合

年金受給額が108万円以下の場合

ただ、所得税がかかるといっても、支払いが免除される場合があります。65歳未満の場合で公的年金の受給額が年間108万円以下の場合は、所得税を支払う必要はありません。そのため、基礎年金のみの場合は、1ヶ月満額の受給額が65,000円のため、1年であれば78万円の受給額となり、所得税の支払いは免除となります。 もし、この108万円を超える場合は、日本年金機構から「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」というものが毎年夏頃から秋頃にかけて送られてきます。この申告書は必ず申告するようにしましょう。申告書を提出した場合は、年金から各種控除金額をひいて残りの金額に5%をかけた金額が所得税額になります。もし申告を忘れてしまったりすると、各種控除が受けられないほか、所得税の支払う金額が、申告していたときよりも、多く支払わなければいけないペナルティがあります。 もし、申告期限までに間に合わなかった場合は、その年の確定申告で訂正する手続きができるため、必ず確定申告をするようにしましょう。

年金受給が158万円以下の場合

同じように65歳以上の場合は1年間の受給額が158万円以下の場合は所得税がかかりません。こちらも同じように158万円を超えると、公的年金等の受給者の扶養親族等申告書が届きます。届いた場合は必ず申告が必要です。間違えずに正しく申告している場合は、確定申告の手続きをする必要はありません。こちらも申告をしなかった場合は、申告した場合より多めに所得税を支払わなければいけません。 ただ、年金のみの受給で、受給額が108万円、158万円以下の場合は所得税が免除され、確定申告の必要もありませんが、公的年金等の受給金額が年間400万円以上(2カ所以上ある場合は合計)あり、ほかに家賃収入などの、年金以外での所得が年間20万円以上ある場合は、確定申告する必要があります。忘れずに確定申告をしましょう。 さらに、いずれの場合も所得税を納めないといけない場合は、受給できる年金より天引きされます。また、所得税を支払う必要がある場合、平成49年12月31日までの期間は復興特別所得税というのも別途かかります。

源泉徴収票の見るポイント

年収にあたる支払い金額

会社員の人が年末にもらう源泉徴収票と同じように、年金受給者も源泉徴収票をもらいます。会社員がもらう源泉徴収票とは少し異なります。 まず、「支払金額」欄ですが、そこにはその年に支払われた年金の合計額が記載されています。その金額は、所得税や社会保険料などが差し引かれる前の金額、会社員でいうと収入(年収ともいったりします)の部分の金額です。 ほかに「社会保険料の額」欄には、年金から特別徴収(特別徴収とは簡単にいうと、天引きを意味します)された社会保険料の合計額が記載されています。この欄に記載されている金額は、源泉徴収額の計算対象から控除されている金額です。もし、記載されている金額に訂正や誤りがある場合は、確定申告を忘れずにおこないましょう。

所得控除の額の合計額

源泉徴収票の「源泉徴収税額」欄には、その年に年金から源泉徴収された所得税や、復興特別所得税の合計額が記載されています。 年金受給者でも、もらった金額から、いろいろな必要経費を支払っているでしょう。例えば終身払いにしている医療保険やがん保険、国民健康保険料や介護保険料などの社会保険料です。これらを支払った場合、控除証明書が届き、申告すれば所得税が減額されます。以下に記載しているものが主な所得控除の対象になるものです。 ただ、もとから年金の受給額が少ない場合などで、確定申告が不要の場合は、支払う税金もないため、所得控除の手続きをする必要もありません。所得税の支払いが必要な場合は控除になることもあるため、忘れずに申告をしましょう。

所得税が控除されるもの

医療費など社会保険料

国民健康保険、後期高齢者医療保険料、介護保険料などの社会保険を支払っている場合は、この金額が所得税から控除されます。また、インフルエンザの予防接種など、予防のためではなく、治療として病院で支払った診療費や、購入した薬の代金が1年間の合計で10万円を超えていれば、医療費控除として、所得税控除の対象になります。 また、平成29年1月から、セルフメディケーション税制というのもスタートしています。この制度は健康診断を受診している人で、セルフメディケーションの対象になっている薬の合計12,000円を超えて購入すると、所得税控除の対象となる制度です。ただ、医療費控除とセルフメディケーション税制の両方ともを控除にすることができないため、どちらか選択するようになります。 そして、医療費控除を申告する際、平成29年から領収証の添付の必要が無くなりました。そのかわり、2月ころに送られてくる「医療費控除のお知らせ」と、「医療費控除の明細書」を提出するようになりました。ただ、領収証は5年間保管しておかないといけません。さらに税務署から領収証の提出を求められた場合は提出する必要があるため、領収証は処分せずに保管しておきましょう。

家族が増えた際の扶養控除

娘や息子が離婚や死別し、その子供がまだ小さいために働くことができず、扶養にした場合などの扶養控除も所得税が控除されることがあります。ほかにも、娘や息子が退職し、仕事をしていない期間がある場合や、60歳を超えて年金受給を開始してからできた娘、息子といった場合も扶養控除ができます。 ただ、所得税の控除は、扶養される側の年間の収入によって扶養に入れない場合があるため、確認が必要です。 この社会保険料や医療費控除、扶養控除のほかにも生命保険料の控除、雑損控除(地震や火事、台風などによって資産が損なわれた場合に適用される控除)寡婦控除なども所得税が控除されるものなので、確認してみましょう。

特産物がもらえるふるさと納税

2008年から始まり、寄付(ふるさと納税というので納税しているように思えますが、実際は寄付をしています。)した自治体からお礼の品として、特産物がもらえることで人気になったふるさと納税も、所得税控除ができます。ふるさと納税は自分が住んでいた街以外にも、好きな街や頑張ってほしい街などがあれば、その街に一定額を寄付する制度です。なかには、肉や魚介類などの特産品目当てで寄付している人も多いでしょう。 このふるさと納税は、2,000円の負担で、お礼の品をもらうことができます。ただ、年収や家族構成、住んでいる地域によって、控除できる上限額が変わります。この控除の上限額を超えずに、寄付ができれば、2,000円の負担でお礼の品がもらえるのです。数カ所寄付することも可能です。 控除金額は、その年の所得税から還付されるのと、翌年の住民税から控除されるようになっています。 ただ、ふるさと納税は所得が多く、支払っている税額が多いほど、寄付できる上限額が多くなるため、基礎年金のみの所得の場合は、この控除を受けることはできないと思っておいたほうがよいでしょう。

年金をよく理解しよう

年金は将来私たちの生活を支えてくれる大切な役割があります。年金を支払っていたときは、その分所得税が控除されているため、年金受給の際は所得税を支払わなければいけません。しかし、申告しなかったことによって、本来支払わなくてもよい所得税を多めに支払うのは、もったいないため、年金の仕組みをよく理解し、申告しましょう。 また、年金のことでわからないことは年金相談センターや、金融機関窓口などで聞くと、受給できる金額や、受給する際に有利になる方法を選択してくれるため、有効に利用してみましょう。

公認会計士・税理士 伊藤 温志

エクセライク保険株式会社 代表取締役。2018年MDRT会員取得。
会計事務所の経営を通じ1,000社を超える顧客の税務/会計/保険/資産運用の相談に対応。
通常の代理店ではみれない顧客情報を扱っていることから、豊富な引出しを有し多くのお客さまから支持を集めている。